そう思ったとき、諜報員が急いで走ってきた。
兵の様子がおかしい。顔が青白くなっている…
「大変です!!!」
「どうした?」
「敵の船には火薬が仕込まれており、
誰も乗っていなかったようです。
そこにロッケットランチャー部隊が弾を放ったところ暴発し、
その衝撃が大きく、部隊は全滅したそうです。」
「なっなにぃ!!何故距離を取らなかった!!
で、指揮していたガムルはどうなった?」
「死亡が確認されたようです…あの爆発じゃ生きていられません。」
(こんなはずではなかった。だが、この作戦が失敗した事により
こちらの犠牲も図り知れん…負けた?…いや完全に・・・負け・・か…?)
「グリンガム様。どうしますか?」
「ならば、ペイルをこちらに引き込め!
そうすれば確実のこちらが有利になる。」
「その作戦は、ただ今実行中です。少し待ってください。」
「よしわかった…行け。」
「イエッサー!!」
この作戦に失敗すればこちらの負けは確実。
これは、成功させなければいけない。
そして頭に、ガムルの顔が浮かんできた。
(惜しい男を無くしたな。)