「着いたね」
「ほう…これはこれは」
次の昼、ティアズ達はナルカに到着した
王城は固く荘厳だが、今度は白い建物が並び、華やかな花が植えてあった
「あれだよ」
白く、町の中では一番大きい建物をメアリは指差した
「ルフトが…そうですか…わざわざここまで…」
神父のフォドが言った
「私は何千人もの魔術士を知っていますが…その呪いを使う魔術士は知りません」
ティアズとメアリはため息をついた
「…ですが、その呪いを使えそうな人を知っています」
「ゼストさんですか?」
ティアズは虚ろな目で言った
「知っているんですか?」
「ええ…私が不老不死の呪いだと教えてくれた魔術士が紹介してくれましたが…会いに行こうとしたら、道が…」
「くはっ」
メアリが下を向いて爆笑している
(ま…迷ったんだ)
「しかし…王女様がわざわざここまで…」
「えええっ!?」
近くにいた銀髪の若い女性が言った
「失礼…ここのシスターのシードラです…」
「そうですか…社会勉強を!」
「そうなんですよ〜」
「素晴らしいですなぁ」
フォドはメアリに、
「ならば、この町を案内しましょう!シードラ!案内しなさい!」
「ああ!わかった!」
シードラは嬉しそうに言った
「メアリ王女様はおいくつですか?」
フォドが尋ねた
「16ですが」
フォドは嬉しそうに
「シードラも16です、話が合うと思います」
「行きましょう!メアリ様」
「様はいらないわ」
メアリも嬉しそうだ
「…ふぅ」
フォドはため息をした
「楽しい子ですね」
「あれの父は、犯罪者です…」
「へぇ…」
「私はいろいろな者と会いました…犯罪者の者も…シードラの父は私にシードラを預けました、シードラに悪いと思ったんでしょう」
「16になると教会を出ることが許されます、ですが、シードラはここをに離れないようです…私はあの子には外を見てほしいのです」
「彼女次第ですよ」
フォドはティアズを見た
「父が犯罪者であって、シードラさんはシードラさんです、彼女が出ていくか、出ないかはシードラさんが自分で決める事です」
「そうですね…」
「自分で決める事が出来なくて、家出し、運命に逆らう人がいます」
「メアリ様ですか?」
「わかりましたか」
2人とも笑った
「ゼストさんに私が紹介状を書きます…今日はお泊まりください、シードラも喜びます」
その頃、小さな嵐が近づいていた