貴方がいた景色

ふく  2009-01-04投稿
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不眠症が続く
何をしていても違和感を感じる

友人と飲んでいても貴方の名前が出ると心が傷む
すぐに素面に戻ってなかなか酔えない
酔って全部忘れてしまえたらと思うのに出来ない
こうやってお酒を口に運びながらも貴方が此処にいてくれたらと思う

『アイツとはどうなの』と聞かれれば何も答えられない自分がいる
上手く行かなくなってから誰にも言えなかった
言いたくなかった訳ではない
ただ傷が深すぎて言えなかった
だから笑って『何にもないよ』と答え続けた

たくさん傷付いた
予定通りにならない事が多過ぎて疲れた
忘れようと努力しては虚しくなるだけだった

誰も知らない
私の傷を
私が流した涙を

強がって『私にはあの人は合わなかった』と言っても私の気持ちは何も変わらない
そう言いながらも貴方を庇う
『私がダメだから』と

貴方を悪く言う事も
周りに悪く思われる事も何だか違う気がした
好きになった人だから
きっとまだ好きだから

どんなに傷付けられても
突き放されてもそう思ってしまう私は本当に馬鹿だと思う

だけど仕方がない
逃げられない
それでも私は貴方を忘れる事は出来ない
軽い想いではなかったから
貴方が思っている以上に私は貴方が好きだったから

だって何をしても何を見ても寂しさは消えない
当たり前にあった全ての事がこんなにも愛おしい
目の前にあった景色がこんなにも悲しく映る

貴方がいた景色が私にとっては美しかった
その一部に貴方がいて
それがとても輝いていた

貴方をなくして
私は大切な光を失った

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