先ずは…
街で女の子をナンパするような感じで話しかけてみる。
果たして、人形の反応は如何に?
「ハーイ、お嬢さん。
君の名前、ローズマリーって言うんだろう?
イイ名前だね?」
……
勿論、ローズマリーは何も反応しない。
グリッドマン隊長は話しを続ける。
「僕の名前はバルス・グリッドマン。
イイ名前だろう?
自分でも、そう思っているんだ」
自分の名前を自慢してどうする、グリッドマン隊長。
「君の事、友達から教えられてね。
とても可愛いコがいるって言うから、一度お茶誘ってみたいなって思ってたんだ。
いつも君は…
こんな狭ーい場所にいるんだろう?」
……
「ねえ…たまには夜の街へ出てみるのも、気分転換にイイと思うよ」
……
「最近、新車買ったから一緒にドライブでもしようよ」
……
(チッ! しぶといガキだぜ)
グリッドマン隊長は内心、こう愚痴った。
「ねえ君ィ、何か言ってくれないか?」
……
「君ィ…、踊りがとても上手いんだろう?
絶対、プロになれるって、友達が誉めてる。
一度でイイから…
君の踊り見てみたい」
……
「ねえ君ィ…」
……
それまで…
優しい表情を見せていたグリッドマン隊長は段々と敵意を見せ始めた。
「人が話しかけているのに、いつまでダンマリ決め込んでいるんだ?」
……
「この俺様から、ナンパされるのが嫌なのか?」
……
グリッドマン隊長、強い口調で!
「何とか言えよッ!
礼儀知らずの薄気味悪い、化け物人形めッ!!!」
と、言って人形に触れようとした。
すると!
扉が物凄い勢いで閉まった!
「うぎゃあーっ!」
断末魔の叫び声を上げたグリッドマン隊長。
腕に激痛が走る。
軽い扉なのに、物凄い力で腕を挟み込んでいるのだ。
「隊長!」
大慌ての隊員たち。
「扉開けてくれェッ!
腕がッ!」
「どうしましたァッ!?」
「腕が、ブチ切れそうなんだァッ!」
隊員たちは急いで隊長を引き離そうとした。
扉をこじ開けようにも、物凄い何か力が掛かって開かない!