桜の木とともに 本編24

キョウスケ  2009-01-07投稿
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家に帰り部屋に戻ると、祖父の晴伸じいちゃんが入ってきた。
「今日は桜ちゃん、どうだった?」
言いたくない話をしてきた。
「別に」
ぶっきらぼうに答えると
「桜ちゃんのお母さんから電話があってな。お前が急に帰ったから、桜ちゃんを見に行ったらずっと泣いているらしい」
連絡があった事を教えてくれた。
「大和、女の子を泣かせるとは何事か!!」
初めて俺に怒鳴ってきた。私は、その時のじいちゃんの顔を覚えている。いつも見ている目は、まるで人を殺すような目に変わっていた。
私は凍り付いていた。怒りではなく、己の心を私にぶつけてきたのだ。その姿に、しばらく私は一言も喋れずにいた。
「桜ちゃんを守るんじゃなかったのか?大和」
「そ、それは………」
何も言えず、目をキョロキョロさせていたが、
「桜ちゃんは、お前に無理してまで傍にいろと言ったのか?」
「言ってない」
「だったら、桜ちゃんの気持ちも考えてあげなくてどうする!!お前に知られたくない事だってあるだろうが。」
今までの私の行動を叱る。「あの子といたいなら、お前にしか出来ない事をしてあげるのが、お前の役目ではないのか?」
じいちゃんの言葉は続く。

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