昔の彼女(3)〜回想2〜

ひろ  2006-06-30投稿
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あの日の事はよく覚えている。

---二日前---

「やっばいなぁ。今回、勉強しなかったからだけど、コレは酷すぎる…」
俺は採点済みの解答用紙を見ながら溜め息を付いた。

これじゃ、第一志望。無理か…?

今は中学3年。
受験シーズンである。

「あ、あのっ」

溜め息を付いてる俺を見て、声をかけてきたのはクラス委員長---藤宮。

絵に書いたような優等生、漫画とかに出てくるような。
眼鏡姿に、おさげ髪、スカートは長め…

その藤宮が顔を真っ赤にしながら声をかけてきたのだ。

「あ…な、何?」
あまり喋った事がないのでこっちも緊張する。

「佐野君(俺の名字)って第一志望、確かM高校だよね?
わ、私も同じ所、行きたいんだけど。
い、一緒に勉強とかしない?
過去問とかもあるから…」

「……え?」

あまりにも予想外の事だったから…
びっくりした。

「あ、嫌ならいいの。」
藤宮は顔を真っ赤にしてうつ向いてしまった。

「あ、ううん。
そうしてもらえると助かる。勉強教えてくれる?」

「うん////」

実際、嬉しかった。
やっぱり、いい高校行きたいし、藤宮は頭いいから。

そんな、簡単な気持ちだった…。

そぅ、この時から終わりが見えてたんだ。

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