第二章
俺だって最初からNO.1だったわけじゃない。
最初は接客もさせてもらえなかった。
俺を誘ったホストマネージャー高山涼も新人だったから、
当たり前といえば当たり前なのかな。
最初の半年はもっぱらパシリ。
次の三か月はゴミ出し、
最後の三か月は皿洗い。
ここまできてやっと、
ホールまでこれた。
それ以降は結構簡単にここまで上り詰めた。
今では後輩に「サン」づけで呼ばれる始末…
俺も成長したな…《笑
同期は結構やめちゃったけど、
いまだに高山涼とは大の仲良しだ。
何回か殴り合いの喧嘩もしたっけ。
高山も俺も強いから後輩も困っただろう。
「おぃ!聖矢〜」
後ろから高山の声がした。
「明日店休みだし遊びにいこーぜ?」
「おぅ!」
そう返事したのが始まりだった。