放課後になり、一時すると教室には誰もいなくなった。
とりあえず帰る準備をして席に座ってみたが、ソワソワして落ち着かない。
「…あれ?待ち合わせ場所とかわかんない。このまま教室で待ってていいのかな?昇降口まで行った方がいいのかな?」
どこで平井君が待ってるのか見当がつかない。平井君の教室は隣なのにのぞきに行くことは恥ずかしすぎて無理だし…。
とりあえず教室で少し待ってみることにした。
でもいつまで経っても平井君は来ない…
「やっぱり昇降口だったのかも…」
私はカバンを持って急いで教室のドアを開けようとした、その時…
ガラッ!
「わっ!ビックリした!平井君!」
「あ…ユ‥。ごめんっ!俺今日委員会あるの忘れとって。‥‥えーと‥それで今終わって‥‥」
平井君は少し栗色がかった髪をかきながら、顔が段々赤くなっていく。
私まで恥ずかしくなって、二人ともお互いの顔を見れずに少し下を向いている。
しばらく沈黙になり
「‥‥付き合おう」
平井君が真っすぐ私を見て真っ赤な顔して言った。
私の心臓は病気じゃないかと思うくらいドキドキいっている。
うなずくだけで精一杯だった。