前回の終わりに『不幸』とか大それたこと言ったけど、世間一般には大したことではないだろう。
電車の中で暖房の風を顔面にうけながら、僕はそれ以外のものにもイライラしていた。
となりに座った、イケメンの出来損ないみたいなヤツのイヤホンから、なんとも不快な音が漏れてくる…。
また失敗した…。
2連敗…。
こういうのよくいるけど、僕にとってはかなり不快。
しかも、それが自分の真横にいるなんて、不幸極まりない。
そんなにボリューム上げる意味って何?
周りの人間へのアピール?
わざと迷惑かけてる?
それとも難聴?
そんな音量で聴いてたら、そりゃ耳も悪くなるわ。
そんなこと考えながら、僕は、そいつがいる方の耳の穴を塞いだ。
このまま20分、ここに居続けるの辛いなぁ…。
だからって、まだ降りないのに立ち上がるのも不自然だし…。
幸いなことに、音漏れ君は途中の駅で降りてくれた。
音漏れ君は、一番端に座っていたので、僕は自然に端に移動して、暖房の風から少し逃れることができた。
さっきより大分まし。
後10分、快適に過ごせそうだ。
しかし、一番端ってのも考え物だ。
他人に挟まれないから、みなさんも電車に乗ったら、真っ先に取りに行くポジションだろう。
ただ、こういった寒い時期には、少し考えた方がいい。
一番端ということは、一番扉に近いということで、扉が開くたびに、冷たい空気が流れ込んでくる。
残念ながら、この電車は各駅停車。
あわよくば、着くまで仮眠をとろうと思っていたが、それには少し環境が悪い。
寝るのはあきらめた方がよさそうだ。
やっぱり、電車ってのは、あんまり好きになれないな。
車の方が快適だ。
快適すぎて眠くなるのが困りものだけど。
そういった意味では、寝ることのできる電車の方が、僕には合ってるのかも知れない。
そんなことは関係なく、バイト先が駐車場ないから、電車で行くしかないんだけど。
車掌のアナウンス。
次が降りる駅だ。
それにしても、車掌の喋り方は面白い。
個人的にかなりツボだ。
この、鼻にかかったような声は、とてもよく聞き取りやすい声なんだそうだ。
どっかの大学かなんかでの研究結果らしい。
車掌さん達は、そんなことは知らずに、自然とそれをやってきていたらしい。
だからなんだって感じだが。
続きはまたの機会に。