「お前絶対おかしいよ!」 ハウィーはあきれていた。 「おかしいかもしれない…けどフィーが地上の人間だって知ったときから行こうと決めてた。」 俺は本気だった。フィーに会ったあの日何かの運命だと思っていた。 「お前あいつら見ただろ?もし殺されたりしたらどうする?」 俺はハウィーのその言葉に少し動揺したが俺の意志はかたかった。 「あぁ…分かってる。でも俺は行く、もう決めたんだ。」 ハウィーがそれを聞いて大きなため息をついた。 「お前、本当ガンコだな。分かったよ、俺はもう何も言わない。」 ハウィーはそう言って苦笑いをした。 「でもどうやって地上まで行くんだ?」 ハウィーはすぐに聞いてきた。 「この街の南に古いトンネルがあるだろ?そこから地上に行けるらしい。バックランドのじいさんもそのトンネルから地下に来たって言ってた。」 ハウィーはそれを聞くと少し考えて言った。 「そのトンネル、魔物がでるんだろ?知ってると思うけど…まぁでもそんなのお前には関係ないと思うけど」 ハウィーは心配してくれているようだった。 「レックス、行くんなら早くここを離れたほうがいいぞ。あいつらフィーを探しまわってる。」 「ハウィー、ありがとな。」 俺がそういうとハウィーは照れながら頭をかいた。 俺は早速準備を始めたが特に何を持っていけばいいのか迷った。 最初に持っていこうと思ったものは剣だった、剣といっても護身用でそれほど長いものではなかったが身を守るのには十分役にたつ武器だ。 俺とフィーは準備を済ませると少し休み、夜中の1時に家をでた。