第3章
悲しみの戦士
ここはどこなのだろうか。
そんなことを考えながら、自分は旅をしている。
そして、ある町の酒場に入浸りになった。
それはなぜか?
そんなことを考えると心が痛んだ。
自分の部隊の部下全員が、殺されたのだ。
少人数だったとはいえ、精鋭中の精鋭だった。
それがたった一人の少年に殺されたのだ。
シュウはそんなことを考えながら
このことを忘れようと
毎日、酒場で酒を飲みつづけた。
ある日、いつものように酒を飲んでいると
見たことの無いやつが入ってきた。
髪の色は蒼く、鼻の高い男だった。
タバコをくわえていて、
いかにも、酒がすきそうだった。
男は、マスターの方に歩み寄る。
「水のオーブと言うものは聞いたことがあるか?」
マスターは少し考えてから、
「いいえ、存じませんが。なにか?」
「いや、なんでもない。酒を持ってきてくれ。」
男はきょろきょろとあたりを見回している。
目があった。
自分は、ハッとした。
その海のように深く、蒼々とした目に
自分は、沈みそうになった。
いや、正確に言えば
引き込まれたという感じだった。