山崎竜一…俺の少ない友人の一人だ。
少し長めの髪に身長百七十センチぐらいで細身の身体をしている。『なんだよ、面白いことがないんだから仕方ないだろう?』
俺が不機嫌そうに返すと竜一は面白そうに口元をつり上げて言った。
『それが今日朝練してた野球部が野球部室裏の草むらで死体を発見したらしいんだよ』
『え?』
思わず俺は間抜けな声を出してしまった。
『なんでも死体に爪で切り裂いたような傷がある所からして人の仕業じゃないかもしれないってよ』
そんなことがあったのか…てか良く考えたら通学中にパトカーが沢山通っていたな…
『朝から教室が騒がしいのはこのせいか』
実は俺、そうとう鈍感とか?
多少自分にショックを受けていると竜一が好奇心旺盛な顔をして言った。
『でさ、その犯人、俺たち二人で捕まえてみないか?』