グルーバと言う兵士がローズマリーが近寄って来たから発砲を止めた。
ローズマリーは素手で一気にグルーバの胸部を突き破った。
断末魔の声を発したグルーバ。
胸部から多量の鮮血が吹き出す。
ローズマリーは相手の体内から心臓をわしづかみすると、一気に引き抜いた。
グルーバはその場で倒れてしまう。
すかさず…
ローズマリーはグルーバの口を大きく裂いて、心臓をグイグイと口の中へ押し込んだ。
立ち上がり、悪魔のような表情で笑みを浮かべるローズマリー。
「アー、ハハハハ!」
勝どきの高笑いだ。
こりゃあ、ダメだ!
兵士たちも流石に手を出す事をためらった。
「本部応答願います!
本部!」
2体の人形に気づかれぬよう、1人が別の場所で無線交信を始めた。
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無線交信はパトカー無線にも入っていた。
無線を聞いてモグレ警部は思わず車体を拳で叩いた。
「最強の軍隊を投入しても歯が立たない!
想像絶する化け物人形じゃないかッ!」
部隊の敗退に息を呑むモグレ警部。
レイロ刑事が弱音を吐く。
「我々警察でなくて良かったですね?
いとも簡単に、やられていますよ」
「私や君も含めてな」
アースルが心配して、モグレ警部に訊く。
「警部、警察は黙って見ているだけなのか?」
「え?」
「えじゃない。このままだと、ローズマリーは外へ出て街は大パニックになるんだよ!」
「分かってます」
「分かってるなら何故、やらない!?」
「今は軍の行動に一任されているから、我々警察は何も出来ませんよ」
こっそりと、軍の様子を見に行っていたマーティ巡査が戻って来た。
「警部」
「無線聞いたけど、相当やられたみたいだな?」
「ほぼ、全滅です」
「誰も、いないのか?」
「外で警戒している、一部の隊員が残っている以外はですね」
「全滅か、やはり」
改めて、事態の深刻さを実感するモグレ警部。
レイロ刑事が言う。
「だとしたら、あの2体が外へ出て来ますね?
中の警備は手薄だと思いますし」
この時、モグレ警部のケータイに署から連絡が入った。
リスター署長からだ。
軍からの要請で…
現場で残っている兵士たちに協力して欲しいと言う。