エリザベスドール?(40)

ぐうりんぼ  2009-01-12投稿
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 グルーバと言う兵士がローズマリーが近寄って来たから発砲を止めた。

 ローズマリーは素手で一気にグルーバの胸部を突き破った。

 断末魔の声を発したグルーバ。

 胸部から多量の鮮血が吹き出す。

 ローズマリーは相手の体内から心臓をわしづかみすると、一気に引き抜いた。

 グルーバはその場で倒れてしまう。

 すかさず…

 ローズマリーはグルーバの口を大きく裂いて、心臓をグイグイと口の中へ押し込んだ。

 立ち上がり、悪魔のような表情で笑みを浮かべるローズマリー。

「アー、ハハハハ!」

 勝どきの高笑いだ。

 こりゃあ、ダメだ!

 兵士たちも流石に手を出す事をためらった。

「本部応答願います!
 本部!」

 2体の人形に気づかれぬよう、1人が別の場所で無線交信を始めた。

 ―――――――――\r

 無線交信はパトカー無線にも入っていた。

 無線を聞いてモグレ警部は思わず車体を拳で叩いた。

「最強の軍隊を投入しても歯が立たない!
 想像絶する化け物人形じゃないかッ!」

 部隊の敗退に息を呑むモグレ警部。

 レイロ刑事が弱音を吐く。

「我々警察でなくて良かったですね?
 いとも簡単に、やられていますよ」

「私や君も含めてな」

 アースルが心配して、モグレ警部に訊く。

「警部、警察は黙って見ているだけなのか?」

「え?」

「えじゃない。このままだと、ローズマリーは外へ出て街は大パニックになるんだよ!」

「分かってます」

「分かってるなら何故、やらない!?」

「今は軍の行動に一任されているから、我々警察は何も出来ませんよ」


 こっそりと、軍の様子を見に行っていたマーティ巡査が戻って来た。

「警部」

「無線聞いたけど、相当やられたみたいだな?」

「ほぼ、全滅です」

「誰も、いないのか?」

「外で警戒している、一部の隊員が残っている以外はですね」

「全滅か、やはり」

 改めて、事態の深刻さを実感するモグレ警部。

 レイロ刑事が言う。

「だとしたら、あの2体が外へ出て来ますね?
 中の警備は手薄だと思いますし」

 この時、モグレ警部のケータイに署から連絡が入った。

 リスター署長からだ。

 軍からの要請で…

 現場で残っている兵士たちに協力して欲しいと言う。



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