あの涙は何だったんだろう？
そう思いながら2人の所に戻った。
簡単に終礼をすませた。
車には雪がつもっていた。
彼女は雪ダルマを作っていたが、イライラしていた為に、直ぐにワイパーで潰してしまった。
『あっ? デリカシー無いなぁ?』
彼女の一言だった。
それを無視し、車を走らせ彼を送った。
彼を送り、2人になった車内では、無言が続いた。
私の態度に彼女は腹を立てていた。
『何を怒ってるん？』『何かふてぶてしい態度やから』
『ずっとふてぶてしい態度やから』
平常心を装っていたつもりだったが、かなり態度に出てしまった。
しかし、業務中は普通にしていた。
彼女の言葉を否定し続け、仲は戻った。
私はその時、この2人に復讐を誓っていた。
そして、彼女はお兄さんの迎えで帰っていった。
本当にお兄さんだろうか？
見送った直後、彼女からメールが来た。
『帰りたく無かった』『ずっと一緒にいたい』
『子供作りたい』
『結婚したい』
ラブラブのメールだった。
しかし、彼氏と会っていたのは涙を流す前日。それを反省した涙だったんだろうか？
そう思い、半信半疑ながら様子を見る事にした。
次の日、違う現場で会う約束をしていたが夜中に腹痛を起こし、病院に行くから行けなくなったとメールが来た。
病院嫌いの彼女なのに！
しかも、明日は日曜日！
彼氏とデート！
直感したが、心配しているふりをした。
そして、
『寝とき！』
と言うと、
『隣りで寝てくれる人おらん』
『今からそっちに行く！会えんでも近くに行く！』
そう答えメールを送った。
あまり行く気は無かったが、出てこられると嘘がばれてしまうので渋々車で高速を走らせむかった。
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