寒い朝、無理矢理ベットから起き上がるように彼の腕を離れた。
タイムリミット、夢からさめなければいけない。
『まだ、行かないで?』
『次いつ会える?』
『必ず会えるの信じてる』
夢の中では自分が話すことは出来ないのか…
それとも胸がいっぱいで話せないのか…
とにかく伝えたい思いが沢山あったが、私は思いを込めて小さなキスをした。
『ゴメン、挨拶、お礼!…?』
今更になり急に恥ずかしくなり、変な言い訳をしてしまっう、大胆…すぎる…よ自分!
でも彼の反応は私の恥ずかしさを数秒でけしてくれた。
にっこり笑い、とても嬉しそうに、そっと私の頬にふれ
『赤いダネ…カワイイ』
そんな幸せな時間もあっという間、振り返ると無情にも飛行機の時間を知らせる時計、
『もぉ、いくね、ありがと、出会えてよかった。』
私は夢からさめる準備をするべく、冷静に…
目覚ましに冷たい水で顔を洗うように…
自分で言った言葉はひんやりと冷たく心を濡らした…
その時、ふんわり暖かい、タオルのように私の心を包んだのは、
彼の言葉だった。
『まだ終わらない、これからスタート、毎日電話必ずする。すきだから』
そう、まだ夢はさめていないのだ!
そおおもった私は、彼に手をふり、もぉ振り返らなかった。