KOKUBUN:side
休み時間ハチの教室に行っても、そこにハチの姿はなかった。
「ぁぃ仔〜ハチ知らない?」
「知ってるけど、教えません。」
「なんでよ!?」
「国分先輩がハチのこと本気じゃないからです。」
「どういうこと?」
「自分が一番分かってるんじゃないですか?
ウチは知ってますから。国分先輩にとっての一番がハチじゃないこと。」
「誰から聞いたの?」
「…」
「不二か…
ハチは不二のところに行ったんだ?」
「だったらどうするんですか?」
「ハチを取り戻す。」
「そんなことしてどうするんですか!?
もう不二先輩のこと苦しめないでください!」
「やだ。」
あいつが俺の事を好きだったと言う事実が、
俺達の仲を崩した。
もしかしたら俺が不二を嫌いな理由って…
俺が本気でハチを好きになってたからなのかもしれない。
暇潰しとかじゃなくて…
本気で。