北の魔界では、ほんの小さな背丈ぐらいしかない。
能力も小さいし、声も子供みたいな片言の喋り口調でしか出せない。
「ルークト、ケッコンデキル。ウレシイ。
ルークト、ケッコンデキル。ウレシイ!
ウレシイ!」
とまあ…
足をバタバタさせながらエリザベスは、幼子みたいに1人でハシャぐハシャぐ。
「エリザベスハ、ダーヤンサマニ、ヨク、カワイガラレテイルカラ、スバラシイ、シキガ、ユルサレルワ」
「エリザベスガ、ウラヤマシイ」
「ホント、ウラヤマシイ」
キャロラインもローズマリーも羨望の眼差しでエリザベスを見つめる。
エリザベス、優越感に浸りながら言った。
「ワタシハ、トクベツ。 ダカラ、ケッコンシキハ、セイダイ。
ミンナ、イワウ」
窓の方見ながら妄想に浸り始めるエリザベス。
彼女の目には…
タキシード姿のルークと、純白のウエディングドレス姿の自分。
ダーヤンを始め大勢の仲間(勿論、人形たち)から盛大に祝福される光景が思い浮かぶ。
お互い見つめ合うルークとエリザベス。
「エリザベス、僕は君の…」
「ルークハ、ワタシダケノ、フィアンセ。
ズットズット、ワタシダケノ、モノ」
とまあ…
エリザベスはルークとの結婚の事で、頭が一杯になっている。
エリザベスは又、足をバタバタさせながらハシャぎ始めた。
「ルークト、ケッコンシキ。ウレシイ!
ウレシイ! ウレシイ! ウレシイ!」
とまあ、うるさい事。
ローズマリーは思わず、エリザベスを足蹴り。
「ウルサイ!!」
「ウ、ウワーン!」
泣き出したエリザベス。
北の魔界の…
人形のお城での、ルークとの結婚式…
ところが実際は…