AIKO:side
ハチが最近変。
国分先輩と両想いになれて嬉しいはずなのに。
不二先輩と国分先輩の噂…
気にしてるのかな?
ウチには何も言ってくれないんだね。
昔はなんでも話してくれてたのに。
淋しい…
キーンコーンカーンコーン…
ボーッと授業を過ごしていると、チャイムが鳴った。
それと同時に
「ハチっ!」
不二先輩が教室に飛込んできた。
「ぁぃ仔これ!」
不二先輩はウチに手紙を渡すとハチの手を引いて教室を出ていった。
クラスのみんなはハチたちが出ていったドアを呆然と見つめている。
そのうちこんな声が聞こえてきた
《今の人噂の不二亮輔先輩だよね?》
《やっぱり?私もそうだと思った!》
《ハチ…どこに連れてかれたんだろ…》
ウチはそんな声は無視して不二先輩から渡された手紙を開いた。
全てが書いてあった。
国分先輩にはハチ以外に彼女がいること。
あの紙を貼ったのが
国分先輩だったと言うこと
そしてその紙に綴られた事が
真実だったと言うこと。
最後に一言
【さよなら】
と。