去年の11月の終わり。
ここからは少し慶吾の話になる。
「よし、んじゃあ練習終わり。明日からテスト前だからちょっとの間休みだからな。」
修二は言った。
「おう。んじゃあまたテスト明けだな。」
慶吾が言った。
「だね。慶吾は特にだけどね〜。」
「マジそうだな。」
悠が言った後に続く形で賢之助が言った。
「なんでだよ?」
慶吾が言った。
「何言ってんだよ。お前県ベスト2だっただろ。」
俺は笑いながら言った。
「だから2月に全国大会あるじゃん。」
悠が言った。
「あっ。そういえばそうだったな。わりぃけどみんな練習ちゃんと付き合ってくれよ。」
「わかってるよ。」
修二、悠、賢之助の声が重なる形になった。
「お前だけだしな。うちから全国行くようなやつ。行くからには勝ってもらうぜ。」
「無茶言うなよ。」
慶吾が半笑いで言った。
全員で道場を軽く掃除して帰る準備をした。
「んじゃあな。またテスト明けたら。」
慶吾はそう言って帰路についた。