昼休み。
いつも、友達と一緒にしゃべりながら、ご飯を食べる、この時間。
でも、今日は違った。
あの人…。
一緒にプリントを運んでくれた、あの人…。
会いたい。
せめて、話だけでもしたい。
そう思って、いつもより、早めにご飯を食べ終えて、アイカとマユミと話すこともなく、真っ先に
D組へと向かった。
「あれ‥?」
それらしい人がいない。
「あっ、ヒトミ!
ちょっとさぁ…。」
あれ?
そういえば、あの人の特徴、黒髪で、暗い雰囲気の男子…。
「どぉしたの?」
「えっ、ああ、ゴメン、ヒトミ‥。」
「んで、何?」
もしかしたら…。
「ねぇ!この間言ってたさ、ヒトミの隣の席の奴、今、いる?」
「んと、今はいないよ。」
やっぱり!!
「どこにいるか、わかる?」
「え‥。それまではわかんないよぉ。」
「そっか…。
じゃあいいや!」
「ん〜。どこにいるのか…。」
また、振り出し。
そう思って、なんとなく保健室のドアを開いた。
ガラガラと、いちいちうるさい。
「あ。」
「ん‥?」
そこには、あの人がいた。