エリザベスドール・THE・FINAL?

ぐうりんぼ  2009-01-17投稿
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 何も言わず、ジョージは首を横に振る。

 キャサリンは勢い、泣き崩れた。

 すると…

「泣くのはまだ早いよキャサリン」

「え?」

 セディから肩をポンポンと叩かれて、顔上げたキャサリン。

「安心おし。ルークはまだ、死んじゃいない」

 セディの意外な台詞。

 アースルが尋ねる。

「セディ婆、死んではいないって…どう言う事なのかね?」

 出されている紅茶をすすりながらセディは、ルークに指差した。

「キャサリン、彼の体を触ってみてごらん」

「?」

 言われるがまま、キャサリンはルークの体に触れてみた。

 最初、触れた時は気が付かなかったが、改めて触れみると…

 冷たくない。

 今度は腕を取って、脈拍をみてみる。

 脈の鼓動が、指に伝わって来ている事に、キャサリンは驚きを隠せない。

「ど、どうなっているんですかッ!?」

 説明するセディ。

「体の方はちゃんと…
 生きているんだよ。
 意識はないけどね」

「植物人形みたいな、状態なんですか彼は?」
 と、シェリー。

「そう」

 セディの説明に、シェリーやキャサリン、アースルやジョージは目を丸くする。

 ルークは死んではいない。

 でも…

 だからと言って、ルークは目を覚まさない。

「お婆さん、魂が抜かれているからルークは意識がないんですか?」

「ジョージの言う通り」

 キャサリンが質問を続けた。

「ではルークの魂は、どこにあるんですか?」

「様々な巨人たちが暮らす北の魔界にいるよ」

「北の魔界?」

「この地上界とは別の次元にある、遠い極寒の世界だよ」

「ルークの魂は、その世界でどうなるんですか? まさか、食べられる」

「いや、おそらく…
 人形に再生させられているかもしれない」

 今度はジョージが質問する。

「ルークの魂が魔界にいるって事は…
 人形たちはもう、向こうの世界に帰ってしまった事に?」

「勿論だよ。3姉妹一緒に帰って行った」

「では、キャロラインは今までどこにいたんでしょうか?」

「会わなかったかな?」

「ええ、会ってません」

「そんな事はないだろう? ずっと、傍にいたハズだよ」

「傍にいた?」



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