エリザベスドール・THE・FINAL?

ぐうりんぼ  2009-01-17投稿
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 まだ、気づかないジョージ。

 この時、アースルがふと口にした。

「キャリー・コルベットの事かなセディ婆?」

「お前さんの所で、メイドとして働いていた…
 そのコだよ」

「どうりで、人形や北の魔界に詳しいと思った」

 呆然となるアースルを横目に、納得するジョージ。

 セディは近くに置いてある電気スタンドの、白熱灯の明かりを見つめ始めた。

 視線は…

 遥か遠い、異次元の北の魔界を見ている。

 ―――――――――\r

 北の魔界…

 人間を超越した様々な種別が住む異次元界。

 そこは…

 厚い氷に覆われた大地が広がる、極寒の暗い世界でもある。

 氷の丘に一際、輝く大きな白いお城。

 魔界の小さな人形たちが生活する場所であり、ダーヤンが人形遊びを楽しむ場所でもある。

 シーンと静まり返る辺りをよそに、城の中は賑わっていた。

 広い王の間では、沢山の小さな人形たちが一際大きなダーヤンの周りに集まっている。

「キャハハハハ!」

「キャキャ!」

「ダーヤンサマァ!」

「ワーイ! ワーイ!」

「ケッコンシキッ!
 ケッコンシキッ!
 ケッコンシキッ!」

 結婚式が始まると言う事で…

 人形たちは凄くハシャいでいる。

 しかも…

 ダーヤンから新しい衣装を着せられて、誰もが大ハシャギ。

 特に…

「はあい。キャロラインとローズマリーの分、出来上がりィ」

 キャロラインとローズマリーは、よりゴージャスに縫い込まれた…

 とびきりオシャレな衣装が着せられた。

 地上界で一生懸命頑張って来た2体への、ご褒美だ。

「ステキナ、ドレス!
 ウレシイ!」

「ウレシイ!」

 キャロラインもローズマリーも大喜びで、踊り出した。

 人形たちは、ダーヤンの周りでハシャいだり、チョロチョロと走り回ったりして…

 ダーヤンとの楽しいひとときを過ごす。

「キャキャ!」

「キャハハハハ!」

「ダーヤンサマァ!
 ダーヤンサマァ!」

 中には、ダーヤンの肩に座って足をバタバタさせたり、走り回ったりする人形たちや…

 ブランコやシーソーで遊ぶ人形たちもいる。

 宙に浮くバーでハシャいでいた1体が足を滑らせて、下に落ちた。

「ウー、ウワーンッ!」



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