「エリザベス、ドウシテ、ダーヤンサマ二、シカラレタノ?」
「ワタシモ、ローズマリーモ、ダーヤンサマカラ、ニンゲンノ、セカイへユク、キョカモラッテイタ。デモ、エリザベスハ、ナンノ、キョカモラッテナカッタ」
「ソレデ、ダーヤンサマハ、オコッタノネ?」
「エリザベス、ワタシタチ二、ウソツイタ。
ダーヤンサマノ、キョカモラッテル。スベテ、ウソ。エリザベス、ワルイコ」
キャロラインもローズマリーも…
クールな眼差しで、エリザベスの悪口を言う。
廊下を進んでいた時だった。
コン、コン!
誰かが窓を叩く音がした。
見ると…‥
窓の外からこちらを見ている人形がいるではないか。
何と…
「ァ、エリザベス」
「ウソツキッコ」
キャロラインやローズマリー、カレンが窓の方に歩み寄る。
「ナニシテルノ?」
「エリザベス、ハダカ。 イマカラ、オフロ?」
「ロテンブロ、ドコニモ、ナイナイ」
素っ裸のまま、外に放り出されているエリザベスを、キャロラインは面白半分でからかう。
吹雪く窓の外で震えるエリザベス。
「サムイ、ナカニ、イレテ。サムイ、サムイ」
涙を流しながら嘆願するエリザベスだが、3体の態度は冷たい。
「ダメ、ナカニハ、イレナイ」とローズマリー。
「ドウシテ?」
「エリザベスハ、オキテ、ヤブッタ。ワルイコ」
「ゴメンナサイ。
ゴメンナサイ」
ひたすら謝るエリザベスにャロラインは捨て台詞を吐いた。
「エリザベス、ウソツキッコ。ドコカニ、イッテシマエ!」
エリザベスを無視して、キャロラインたちは立ち去った。
「イレテェーッ!
イレテェーッ!」
エリザベスは窓を叩いて叫ぶが、完全に無視されてしまった。