ただ好きで側にいたかった。
あの人の視線の先にいられなくても
1番近くで同じ様に立っていたくて。
ただあの人に
あたしという存在を認めていてほしくて。
いつだって辛いことばかりだ。
見放される恐怖にずっと怯えてもいた。
あの頃のあたしは何度諦めようって考えたっけ。
だけどそれでも
離れてしまうことのほうが何十倍も辛いことだって
分かってもいたから
ばかなあたしは
唯一の宝物のように
その手を、握りしめていた。
先輩は兄が好きであたしは先輩が好き。
先輩は妹のあたしを利用して誰よりも兄の側にいるんだ。
… メーデー !!!