【愛は別の男性に想いを寄せられていたが見むきもしない…。】
『すみません…上がりました…』
『二時間のオーバーだけど お疲れ様でした。』
今しがた原稿を終えたのは 青年小説家 新条達也。22歳…。
『あー疲れたぁ…どうです佐山さん 一杯。』
『あなた寝不足でしょう?寝なさい。』
『相変わらず冷たいなぁ佐山さーん……一杯くらい付き合ってくださいょー』
そう言いながら達也は冷蔵庫からビールを取り出した。
《ビール…私にはカクテルの方が似合ってるゎ…》
『ささっ!!どーぞ♪』
『ごめんなさい。私ビールは飲めないの』
言いながら翠は立ち まってくださいよ と言う達也の言葉に耳を傾けず家を後にした…。
『佐山さん……』
《私ったら…不倫してるよりもああいう若い子と付き合った方がいいのに…》
帰り道。辺りはもう暗かった…。
《……あら?》
翠の視線の先には高校の同級生のカップルがいた。
《あの二人…まだ続いてたのね…》
二人の指にはリングが見えた…。
《結婚…か…良い物なのかしら…》
気持ちなんていつかは変わるものなのよ…。
続