ショート バス

こまやん  2009-01-20投稿
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君の暮らしていた町バスが近づく

思えばよくこのバスで君に逢いに行ったものだ

あの頃よく降りた停留所にバスが滑り込む


ふと目をやると そこにおなさい少女の手を引いた君がいた


扉が開き 君と少女が乗り込んできた



僕はなぜか君を見ることが出来ず 伏せ目がちで少女を見つめてた


僕の二つ前に座り 楽しそうに会話する二人


ボンヤリとその会話を聞き入っていた僕の耳に突然 降りる場所のアナウンスが飛び込んできた


降りようと立ち上がった僕の気配に 少女が振り返った


「バイバイ」声を出さずにつぶやいた僕に 微笑みかけてくれたその顔は

僕の記憶の中にある 一番好きな顔と同じだった


振り返ることもせず
二人の横を通り過ぎ僕はバスを降りた



まぶしい光にしかめた顔は なぜかやさしい顔になってた



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