エリザベスドール…おまけ3

ぐうりんぼ  2009-01-20投稿
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 この後、人形たちは風呂に入った。

 人形たちは全部で約30人。

 丸い3つの浴槽に10人ずつ、入るのだ。

「オフロ、キモチイイ」

「ポカポカ」

「シアワセェ」

 気持ち良く、湯に浸かる人形たち。

 どの人形も…

 この上ない幸せそうな顔をしている。

 やんちゃな人形たちばかりだけど…

 そこはやはり、年頃のレディたちである。

 それぞれ…

 自分の肌や長い髪を洗う時の仕草は女性そのものである。

 ジャバジャバ!

「キャーッ、オユガ、カカッタ!」

「キャハハハハ!」

「オユ、カケッコ!
 カケッコ!」

 1つの浴槽に入っている10人の人形たちが調子に乗って、お湯の掛け合いをし始めた。

 あまりにも激しくやるものだから、お湯が周囲に飛び散ってしまっている。

「キャーッ! カケナイデッ!」

「ヌレル! ヌレル!」

 浴槽から上がってタオルで体を拭いていたローズマリーとアリスが大慌て!

 この騒ぎで…

 人形用ミニチュア浴場は辺り一面、水浸しになった。

 ふざけ合っていた10人に対して…

 サラは何も言わなかった。

 サァ、人形たちの就寝時間である。

 パジャマに着替えた人形たちはそれぞれのベッドに入り込んだ。

 ベッドは大きな丸カゴの中にスッポリ入るクッションを入れ、その上のシーツを敷き詰めた特製の物である。

 人形たちは3つ用意されたそれぞれのカゴに10人ずつ床に入るのだ。

「ダーヤンサマ、オヤスミナサイ」

 人形たちは両手を合わせて就寝の挨拶をした。

 真夜中…

 サラが明かりを手に寝室に入って来た。

 勿論、中は静か。

 クゥー、クゥー

 人形たちの可愛い寝息が響く。

 皆、気持ち良さそうに眠ったままだ。

 サラはソッと、カゴ1つを手にして部屋を出た。



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