いつもの駅のホーム。
乗り換えのために別の駅に向かおうと階段を下って駅を出た。
「慶さん!」
後ろから声がした。
聞き覚えのある声に感じて振り向いた。
「おっ、彰太じゃんか。久しぶりだな。」
「久しぶりっす。ちょうどよかった。今度慶さんに会って話そうと思ってたことがあるんですよ。今空いてますか?」
「あぁ、今から帰るとこだったしな。いいぞ。」
「それじゃ、ミスドでいいですか?」
「おぉ」
そう言って彰太とミスドに行った。
慶吾は久しぶりに後輩に会えたことがうれしかった。私立の高校が都会方面にあるため、中学の同期にもあまり会わないからだ。
ミスドに入り、軽くドーナツを食べながら慶吾は河野に話しかけた。
「っで、話ってなんだよ。」
「あっ、そうでしたね。そのためにミスドに来たんだった。慶さん、俺、ラグビーの推薦もらえたんです。」