『あるパン屋で、昨日は、作ったパンがすべて売れた。そこで、昨日作ったパンの個数とくらべて、今日は、パンの個数を20%多く作った。その結果、12個売れ残ったが、昨日売れたパンの個数とくらべて、今日売れたパンの個数は15%多くなった。
次の問いに答えよ。
‥‥と言う問題なのだが、このうちの問2の解答欄に、北岡はとんでもない答えを書いているので、それを今、発表する。
(2)今日売れたパンの個数を求めよ。解き方も書け。
☆パン屋に聞け☆
こんな解答で通ると思ってるのか?!』
渋川の話に、クラスメイト達から、どっと笑いが起きた。
『知らねーよッ。だってパン屋に聞いた方が早いじゃん。』
『ハッキリ言わせてもらうが、教師生活25年。お前の様な天の邪鬼なヤツは、私は見た事がない。』
『だったら何だよ。俺が高校受かろうが、落ちようが、あんたに何か関係あんのかよ?!教頭の昇進試験に何か左右されるコトでもあんのかよ?!』
『‥‥まぁいい。
北岡。大人をあまり舐めてかかると、後で後悔する事になるぞ。
余談はおしまいだ。
では、テストの答え合わせをするーー』
渋川は、そう言うと、テストの答え合わせを始めた。
聖人は何点だったのかな。
あれだけ勉強したんだもん。
平均点の63点には届いてるよね?!
聖人の方をチラリとと見ると、
何やらメールを打っている。誰にだろう‥‥‥?!
次の瞬間、
あたしのマナーモード中の携帯が鳴った。
ブー‥ブー‥ブー‥‥‥
《俺の点数、何点だったと思う?!》
あたしも直ぐに返信!!
《65点位かな???》
《58点(〒_〒)》
《あは。でも頑張ったよね?!o(^-^)o》
《おぅ!!サンキュ。お前のおかげv(^-^)v》
渋川に見つからない様にしたメール交換。
スリルがあって、楽しかったね。
最後に、あなたから届いたメールには、こう書かれていた。
《俺にとってはコレでもキセキだぜ。サンキュ。奈央のおかげ(*^o^*)》
普段、絵文字をあまり使わないあなたの、
そんなメールが凄く嬉しかった‥‥‥。