………………。
………………。
あれは………?
人……か?…
誰なんだろう。
……………女の子?。
僕に……何か言ってる。
何を言ってるんだ?
あ…………
遠ざかっていく……
待ってくれよ………
君はいったい……
誰なんだ?
なんで毎晩出てくるんだ?
毎晩?
……………………
「ハッ!」
(夢?またあの夢か…。このところ毎晩ずっと見る…。あの女の子は…誰なんだ?)
翔(かける)は雨戸を閉めた暗い部屋で、何かを考えていた。
やがてベッドから出て、雨戸を開けた。
翔
「女が…女ごときが…俺になんの用なんだ!」
椅子に座る。
翔
「金は無い。あってもお前に恵んでやる金は一円も無い!いい加減毎晩夢に出て来るのはやめろ!」
ドンGA
机を叩く。
「お、おい。どうしたんだG@」
流牙がドアを開けながら言う。
翔
「またあの夢だ。」
流牙
「例の女の子が遠ざかっていく夢か」
翔
「なんでこう毎晩出て来るんだ?」
流牙
「とりあえず飯食って落ち着け。」
俺の名前は空神 翔。
こっちは西中 流牙
俺には兄弟はいない。
両親は俺が小さい頃に死んだ。
孤児だった俺を、流牙はいそうろうとして住ませてくれてる。
流牙はいつもそばにいてくれる。
人間、特に女が嫌いな俺が唯一気楽に話せる親友だ。
流牙
「今日はお前の好きなピーナッツパンだ」
翔
「お!サンキュー!」
流牙
「あいかわらずピーナッツパンの事となると目が変わるな。」
翔
「俺はピーナッツパンを食べるために生きてるのさ!」
流牙
「馬鹿なやつだ」