「何の話だ?こりゃ。」
ランスォールが言った。
「バカ、空気読めよ。」
ラウフに後頭部を殴られた。
「いてっ何すんだ!」
「いいから黙って見てろよ」
「…暫く」
竈の燃え盛る炎を眺めてレミスは小さく言う。
「暫く、わしとシーラだけにしてくれんか?」
ランスォールがシーラを見るとシーラは強く頷いたのでこの場はシーラに任せることにした。
「フォーには言ったのか。」「いいえ。彼には何も言ってません。」
「そうか、その方がいいじゃろう。」
竈の前のロッキングチェアに腰掛け、相変わらず燃え盛る炎を見つめたままレミスは憔悴したように言った。
「それで、お前さんは何をしにこんな山奥まできたのじゃ?まさか契約を守っておるかと調べに来た訳ではなかろうて。」
「ええ。勿論。」
「では何じゃ?」
「『三種の神器』について」「あの小僧どもと同じか。」パイプをふかし始めるレミス。
「ええ。
…あれを作ったのは貴方ですよね?」
「そうじゃ。」
「何の為に。」
「あれは元々、御神がわしに作らせた護りじゃ。」
『三種の神器』は御神が所有していた。
ならば御神が彼に作らせたと言ってもなんら不思議はない。