香「いえ…誰も…消防士の方もアパートには入ってないです…だからアパートの中には誰も居ないと思っていました…」
轟刑部「そうですか…それで伊井さんは我々が話し掛けるまで、あの場所に?」
香「はい…ずっと居ました!安野さんの事が心配でしたから…」
轟刑部「安野さんは…昨日、帰宅したのですかね?」
香「はい…帰宅したと思います…」
牧刑事「それは何故?帰宅したと思うのですか?」
香「はい…窓に明かりが…」
牧刑事「窓に明かりが?!」
香「私は会社では余り役に立ってないので何時も定時で帰るのです…ゆっくり帰って来るので、だいたい5時半過ぎに着きます…昨日も同じ時間でした…安野さんは少し残業して帰ると同僚の湊さんに話していたのを耳にしたのです…たぶん7時まで残業したんだと思います…部屋の明かりが7時半過ぎに点いていましたから…でも…」
轟刑部「でも…何ですか?!」
香「はい…ハッキリそうだとは言い切れ無いんですが…誰か居たような?気がするんです…」
轟刑部「誰かが居たような気がする?!…ど〜言う事ですか?!」
香「部屋の電気は点いて無かったのですが…人影が見えたような気がしたんですけど…でも6時頃でしたから気のせいだと思って…」
つづく