涙のワケ。 ?

奈緒  2009-01-25投稿
閲覧数[329] 良い投票[0] 悪い投票[0]

葵サンと弘樹

「幼馴染みで、すっごく優しくて明るくて…気付いたら好きになってたの」

今にも消えそうな声で
葵サンは言った。

「でも…桂は…病気でいなくなっちゃったの…ちゃんと…好きって伝えたらよかった…」

その場にしゃがんで、
中庭の花壇に咲いてる
小さな花を眺めた。

「命って儚いですよね……」

花はこんなに
一生懸命生きてるのに
こんなに
小さいんだ。

「あたしは…桂が好きで…他の人なんて見えなくて…」

分かるよ。葵サン。

あたし、今同じ気持ちなんだ。

「弘樹は…桂のことを知ってて…あたしが桂を好きなことも分かってて…気遣ってくれてたんだ…なのに…」

葵サンは、
自分の手を見て
呟いた。

「弘樹の気持ち…考えてあげらんなくて…」

「そんなことないですよ…」

「弘樹があたしを嫌うの、当たり前なんだよ、ね…」

キーンコーンカーンコーン…

「奈緒ちゃんごめんね?授業始まっちゃうまで話して…」

「大丈夫ですよ!それじゃ失礼します」

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 奈緒 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]
コルセット並の着圧!
モノ足りない筈なし


▲ページトップ