優にハマッて行くのに、時間は必要なかった。
これが本当の恋愛…
そんなコトはよくわからなかったけど
優のコトしか見えなくなっていく自分がいるのがわかった。
優の世界に引きずりこまれて行った。
「優、大好き!」
「ずっと一緒にいよう?」「優がいれば何もいらない!!!」
ちょっと前の自分なら、そんなコトを言う奴が気持ち悪い、馬鹿だ、とさえ思っていた。
だけどわたしの世界は、完全に優の手によって支配されてしまった。
はじめのウチは優もそんなわたしを愛してくれ、大切にしてくれた。
「愛、かわいい。」
「大好きだよ、ずっと一緒にいような。」
でも、幸せな時間は長くは続かなかった。
「ねぇ、昨日なんで電話でなかったの?」
「寝てた、ゴメンな。」
「忙しいかったんだょ。」
「俺の勝手だろ!」
次第に、優の心が冷めていくのがわかった。
でも、そんな優の態度に冷静に対処できる程の余裕はずいぶん前になくしていた。
うざがられてるのはわかってる。
でも、責めてしまう。
止まらない。
―――どうして?
―――どうして?
―――どうして?
せめてもの救いは、別れようとは言われなかったこと。
だけど…