「護りだと言うのなら、何故あれには3つの力があるんですか?」
「それは…。」
その時、小屋の扉は大きく開かれた。
入って来たのはシドマだった。
「レミス爺、な、なんか変な奴等が…」
「危ない!!」
「え?」
シドマが振り向く。
背後にいたのは黒スーツ。その手にはサーベル。
ゆっくりと振り上げられ、そして勢い良く降り下ろされた。
「シドマ!!」
レミスは叫ぶが、年老いた体は上手く動かない。
「逃げて!!」
赤い血が飛び散る。
シドマは恐怖のあまり尻餅をついた。
「シーラ、親父!」
ランスォールや雪と共にフォーが飛び込んできた。
「フォー…」
シドマが震える声で小さく言った。
「シーラ!?」
シドマの前で背中から血を流し、うつ伏せに倒れているシーラを見てランスォールが言った。
「くっ…」
シーラが苦しそうに呻き声を上げた。
その背後で黒スーツがまたサーベルを振り上げる。
「させるかよ。」
それを止めたのはラウフだった。
「おいシーラ、しっかりしろ!」
ランスォールが駆け寄り、シーラの体を抱き起こす。背中からは止めどなく血が流れ、床を赤く染めた。