しばらくすると、光が消えた。
「あっ!舞っ!」
怜は、倒れている舞の方に駆け寄った。舞の近くにはすでに翔が息を切らしながら膝を地面に付けていた。
「舞は、大丈夫なのか?」
啓吾が言う。よく見るとかすかに舞は呼吸をしていた。
「よかったぁっ・・・」
凛が泣きそうになりながら言う。
「でも、何で・・・。願いを言ったんじゃ」
啓吾が言う。
「舞様が願いを言った直前に俺がそいつを舞様から取り上げたんだ」
翔は闇夢玉を見ながら言う。翔の視線の先には闇夢玉が転がっていた。
「でも、変じゃない・・・?」
怜は舞を見ながら言う。
「あ?何がだ?」
「だって舞は、この世を平和にするためにこれを手に入れたんでしょ?なのに・・・」
「あぁっ!!」
凛が突然大声を出した。
「な、何だよ・・・凛」
翔は耳を押さえながら言う。
「舞様さっきね、『この世を晶様の物になりますように』って、言ってたの!」
「そうなの。でも、晶って・・・誰なの?」
「聞いたことねぇ名前だな・・・」
「とにかく、源二さんに聞いてみよう」
「それがいいな」
と、啓吾が言うと翔は立ち上がって言う。
「じゃ、俺は舞様を連れて病院に行くよ」
翔は、舞を体を起こした。
「じゃあ、凛」
「ん?」
「貴女は私達と一緒に来て」
と、怜は言う。凛は少し考えて答えた。
「うん。分かった」
翔は、舞を連れてその場を離れようとした。
「翔!」
啓吾が大声で言う。
「?」
「何かあったらここに連絡しろよ!」
と、言って啓吾は紙飛行機を飛ばした。翔はそれをつかんだ。そこには、スィークレット・カムパニーの電話番号と住所が書いてあった。
「あぁ、じゃーな!」
「あぁ!」
4人は別方向に歩き出した。啓吾達は源二に晶という人物の情報を聞くために急いでスィークレット・カムパニーへ向かった。