洋介は今どきっぽい
きれいな顔立ちの人で
いかにもモテそうな
爽やかタイプの人だった
仁はそれとは対象的で
長髪を一つにゆっていて
どこか人とはちがう
大人な雰囲気の人だった
なんとなくジョニーデップ
みたいだ、とレイナは
こっそりささやいていた
「なぁ、なんで仁さん
サングラスかけとるん?
素顔見せてや〜」
「こいつ、いかつく見えて
サングラス取ったら
優しい顔してんだぜ〜(笑)」
「俺、それ気に入ってる
ポイントなんだから(笑)
めぐちゃん、見たい?」
「えっ…見たいです」
そりゃ見たい
見たいに決まってる
仁をもっと知りたい
「じゃあ、一瞬だけね!」
ほんとに一瞬だった
でもその一瞬をアタシはとらえた
仁はとても優しい目をしてた
アタシは吸い込まれるように
仁の目に釘付けだった
「なんか照れくさいなー(笑)」
「仁さんホンマにかわいいなぁ(笑)」
「なんだとー!(笑)
かわいいは禁句ねー」
アタシは仁に夢中で
会話にはついていけないし
ただただグラスに手をのばし
まだ慣れないアルコールで
気を紛らわせていた