俺の名は栄治 ?

マコちゃん  2009-01-30投稿
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「へぇ 長沢さん ジャズドラマーだったんすか!
すげぇっす! 俺ギターは引けるんすけど、ドラムほど難しい楽器なんてないって思ってるんすよ!」


焼き鳥屋で一杯呑みながら、栄治は 後輩に昔の話を深く話さない程度に語っていた

「でも なんでプロにもなって テレビやラジオにも出演するほどにも上手いのにやめたんすか?」

杯を口までもって、一瞬栄治の手が止まる
そしてまた一気に飲み干した

やや、笑みを浮かべながら
「いやいや、あの業界は弱い人間にはきつかったって事かな?
自分には合わなかったんだな ただドラムを叩くことだけでよかったのに…」

「ま、まぁ いいじゃないか 俺の話はいいからさ…
って、おっと! そろそろ我が家に帰らなきゃ もうこんな時間だ! 息子にどやされちまう!」

ちょっと、怪しかったかな なんて考えながら
腕時計をみると そろそろ帰らないといけない時間であることに気付く

「あぁっ そうでしたね
確か息子さんの誕生日でしたね
大丈夫っすか?」

「ん?、あぁ平気、平気
ん!じゃあ 俺先帰るわ」

「そうっすね!じゃあ奥さんんによろしくっす
今日はいろいろ話が出来て楽しかったっす!
今度は長沢さん! 女性の落とし方でも 聞かせてもらいますから!」
あはははは〜!


「バカ!あはは!
またな!」


焼き鳥屋を出た栄治は
これから想像も付かない出来事が待ち受けていることをしるよしもなく

栄治は、真っ白な愛車
クラウンに乗り
鼻歌を歌いながら、愛息子の喜ぶ顔を脳裏に浮かべ、家路へと向かう

助手席には、勇治と約束した バースデーケーキとウルトラマンの人形が素敵な箱に入れられ、とても可愛いリボンで飾られて
そこに座っていた。

続く



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