「ほな連絡せな!」
レイナの電話口の声は
頭の隅まで響きそうなぐらいだ
「わかってるんだけど
できないんだってば…」
あれから1週間、
またアタシは仁に
連絡できずにいた
仁からもくることはない
同じような記憶が
よみがえる
「ウジウジしとったって
何も進まんのやで?
ちょっと頑張ったらエエねん」
「じゃあ連絡してみる」
30分も過ぎたとこだろうか、
やっと電話を切ると
メール表示が目に入った
"FROM:仁"
アタシは目を疑った
今話してたばかりなのに
神様のいたずらなのか
でも色々考えてる暇はない
「めぐちゃんに嫌われちゃったかな
連絡こないからさ
次は二人で会おう」
びっくりした、
また目を疑ってしまう
「アタシ連絡する勇気なくて」
どう続けるかためらう
「ぜひ二人で会いたいです」
この一言打つのに
どれだけ時間がかかっただろう
送信ボタンを打つ指に
力をこめた
ブーブー…
「よかった、じゃあ明日
近くまで迎えに行く」