――亮
あみだくじ。それは、運だめし。
あみだくじ。それは、公平なもの。
オレは、なぜかいつもあみだくじをすると一番なりたくないものになる。
運がないのだ。
『あみだ出来たよ〜。じゃあいっきま〜す。』
『は〜い。決定発表。シンデレラが、岡田のゆっきーで王子が稲葉。継母が、ふふなんと山沢で義理のお姉さん役がわたし、魔法使いが小倉で馬車がたーくん。斉藤ゆっきーは、王子の執事だよ。あみだ終了♪』
嫌な予想的中。ゆきをいじめる役かぁ〜。気が重い。
『山崎先輩、監督がいませんが、どうするんですか??』稲葉空が淡々と言った。こいつがゆきとキスシーンを...。
『オレがやる。脚本も監督もオレがやる。やらせてくれ。下さい。』
我ながらナイスアイディア。
これで問題は...
ガッシャーン
『心配ご無用さ。諸君。先生がいるから、君たちは自分の演じる役だけを考えればよいのだよ!!』
扉が勢いよく開くと、生徒会担当の森 拓海先生が現れ、監督をやるといいだした。
『よかったじゃん。監督やらないで済んだよ。』ゆきが無邪気に言った。
今すぐにでも、プロポーズしてオレのものにしたい。
稲葉と役を変わりたい。がそんな事をすれば、ゆきが不思議に思うだろうからしません。
『明日からみっちり、練習をするぞ、諸君。朝、7:30集合。以上本日はこれにて解散。気をつけて帰るんだぞ。』
さっと現れて、さっと消えた。
ゆきは朝が弱いけど大丈夫かな?
明日は起こしてあげないと。
次回→shape 8