When I'm 8〜15years old.
「ママとパパどっちについていきたい?」
全ては、ここから始まったのかもしれない
佐山なな
ごく普通の
家庭に生まれた。
庭つきの一軒家
5人家族に一匹の犬
平凡なありふれた
家族。
そう思ってた。
「やだ。そんなの選べないよ。ママとパパが離れるなんてやだ」
信じられなかった
当たり前が崩れる。
8才の私には、残酷な事実だった。
嫌だ、と何億回言ったんだろう?
パパは
何も言わなかった。
ママは泣いてた。
あたしは、目の前にあるうすっぺらい紙をビリビリ破いた。
いつのまにか
パパは何百万とゆう借金だけ残し
ママを精神的に追い詰めていたようで
もう限界だった。
だから私の声は届くコトはなかった。
ママは、私達をつれて生まれ育った地を離れた。
トラックに揺られて。
知らない所。
初めての転校。
知らない人だらけ。
誰1人味方なんていなくて。
前の学校とは違う
その陰険な雰囲気に嫌気がさした。
そして
学校には行かなくなった。
誰一人
気持ちを分かってくれる人なんて居なかった。
毎日先生やカウンセラーの人が来て
まるで腫れ物を触るかのように接する。
言うコトは的外れ。
学校からの社交辞令を感じた。
周りは何にも知らないくせに責め立てる
ママは病んで
方法をつかめず
自分を鬼にして私を家から追い出すようになり
それが苦痛で
朝はトイレにかけこんで鍵を締め
耳を塞いだ。
そんな日が続くようになった
ある日
パパと離れて1年もたたないうちに
見たことのない男の人をママが家につれてきた。