「彰太!!その入り方じゃ駄目だ。相手のバランス崩してからだ。」
慶吾の声が響いている。
慶吾から話を聞いてから5日が経った。
指導してるところを見たかぎりでは話はついたようだ。
なんにせよ、次の団体戦は河野にでてもらうしかないからな。
頑張ってもらわないとな。修二は次の大会のことを考えていた。
スパンッ!!
修二の足が浮いた。
「スキあり〜。」
悠が笑いながら言った。
「お前、ズルいぞ!!」
「よそ見してる方が悪い。」
そうだった。悠と乱取り(お互いに技を掛け合う実戦形式の練習)だった。
それからは気を抜くことなく練習をした。
「あっ、俺明日休むから。」練習後に修二が言った。
「明日は二週に一回の日曜練習だろ。どうしてだよ?」
賢之助が言った。
「明日私学大会じゃんか。だからちょい偵察。」
「あっ、そうか。わかった。んじゃあ明日は練習できんのは四人かぁ。」
「悪いな。まぁトレーニングルームの許可は下ろしといたから、行ってもいいぜ。」
「んじゃあ俺はリハビリがてらトレーニングルーム行くわ。」
慶吾が言った。
「トレーニングルーム行くかな。明日は。」
賢之助が言った。
「そのへんは賢之助に任せる。そろそろ帰ろうぜ。」
みんなの仕度が終わってすぐに帰ることにした。