とある魔術士のとある日常?

ぴろ  2009-02-05投稿
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ジノ「シアちゃんにそれ以上近づくな!」
同時にジノの手から炎が飛び出す。その炎はジノの焦りを表すかのように一直線に剣士を襲う

剣士は刀身の根元にチャンバー(薬室)、スライド(遊底)、邪魔にならないように刀身に沿うように作られたマガジン(弾層)を持つが、銃口のない変わった刀を握っていた

剣士は素早く柄にあるトリガーを引いた。すると激しい重低音と伴に、反動でスライドが後退し、空薬莢の排出とともに煙があがる。同時に刀身からは溢れんばかりの魔力がほとばしる

剣士「ふん!」
対象を見ることなく、軽く刀を振っただけで炎をなぎ払った。

ジノ「くっ、くそ!」
あまりにも簡単に防がれたことに、さらなる焦りを感じるがどうすることもできない

ジノの攻撃を軽くあしらい、剣士は少女の前に立つ。すると剣士の指にはまっている指輪が光を放ち、さらに激しい痺れが伝わる

剣士「そうか、やはりこの娘は…」
剣士は呟き、少女の頬をなでた。そして少女をまるで子供のように大事そうに抱える。そして二人に背を向けゆっくりと歩き出した

リニス「そう簡単に逃がしはしない」
いつのまにか立ち上がっていたリニスが怒りを噛み殺しながら吐き捨て、呪文を詠唱する

リニス「エアバースト!」
周囲の空気がリニスのかざす両手に集束する。
そして放たれた空気の塊は剣士に向って炸裂するはず、だった…しかし

その塊はゆっくりと振り返った剣士の前で溶けてしぼんでいき、まるで排水溝に流れていく水のように剣士が握っている漆黒の宝石へと吸収されていく

剣士「その程度の魔力では何度やっても無駄だ」
そう言い放つと、剣士の身体から突然霧が立ち込め少女共々姿を消した。すぐに霧は晴れたがそこに二人の姿はなかった

ジノ「くそ!」
ジノは座り込み地面を拳で殴る。その目は悔しさと自分に対する苛立ちに満ちていた

「ジ〜ノ〜」
遠くから声が聞こえてきた。その足音は徐々に近づいてきて、ジノの前で止まった。

レナ「ジノ!待ち合わせ場所ここじゃないでしょ。なんでこんな所にいるのよ!」
状況のわかっていないレナはいつもの調子でジノに詰め寄った

レナ「あれ?この人さっき教会にいた…」
ジノのすぐ側にいたリニスに気付き、すぐにこの場の異常に気付いた



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