うちにはとうさんが居ない。
でも、とうさんは村で一番強くたくましかったってかあさんが自慢げに話していた。
そんなとうさんは僕が生まれる前にきつねに食べられてしまったらしい。
だから、なおさら僕の心配ばかりするんだ。
かあさんだっていつもボロボロになって帰ってくるのに。。。
僕はかあさんの体のほうが心配だよ。
みんなのおうちはとうさんが居るからご飯だってたくさんとってきてくれる。
でもやっぱり体の小さいかあさんには一苦労だと思う。
いい場所を見つけても先にみんなオスにとられてしまう。
だから僕はたくさん食べられなくても文句なんて絶対に言わないんだ!!
そういえば明日はかあさんの誕生日だなぁ
なにをプレゼントしようかなぁ
そうだ!!あしたは僕がいっぱいかあさんにご飯を食べさせてあげよう!!
次の日、僕は朝早くからおうちを飛び出した。村の近くはみんな大人たちにとられてしまっているから。遠くの森へいこうと思ったからだ。
だけれど、いくら歩いても森にはつかない。ヘトヘトになってだんだん不安になってきて顔を上げたとき、やっと森が見えた!!
森だ!!!!!