飲み会で貴方の目の前に座った
遅れて来た私の席を取っていてくれた
貴方が目の前を選んでくれた事が素直に嬉しかった
普段話せない事を沢山話した
もう周りなんて見えていなかった
心が弾んでどきどきして
初めてこうして貴方と向き合えた
いつもは隣の席だから何だか慣れなくて何だか照れ臭い
『どんな人がタイプなの?』そんな質問に戸惑う
『貴方です』と言ってみたかった
『年上の人です』と当たり障りのない返答をした
『食べ物は何が好き?』
『パスタが好きです』
『俺、美味しいとこ知ってるから今度連れて行ってあげる』
その言葉を信じて待ち続けるのか
だって話の流れで言っただけかもしれないし
社交辞令かもしれない
此処で可愛く喜んだり出来れば
『楽しみにしてます』と笑顔を見せるのがやっとだった
夢を見ていいのだろうか
私を連れて行ってみたいと本当に思っているのだろうか
貴方の心の中を覗いてみたい
想いに歯止めを効かせながらも本当はもう遅いと分かっている
貴方にもっと近付きたい
勘違いだと後で分かれば悲しむだけだけれど今はただ貴方との約束を信じてみたい
必ず守って
そう願うばかりだった