?
中に足を踏み入れた。
乾いた土が靴を白くする。
歩くたびに、どんどん靴は白くなっていく。
そう、こんな事を考えてしまうほど
ここには何もなかった。
使者は一言「イフリス様を頼みます。」
といったきり何も喋ってくれない。
(インフェルノ…ここは何か危険な匂いがする…
お前を使う時がやっと来たわけか…頼むぜインフェルノ。)
(フフフ…まあ、我に任せれば恐いものは無いと思え。)
「そろそろですね。」
「何が?」
「イフリス様の部屋です。」
「ここが?やけにちっちゃい扉だなぁ。」
「小さくなどありません…十分な防御力と
入るものの大きさを制限する大きさ…
どれをとっても隙一つ無い扉です。」
「ふうん。そんなもんかね。」
そっけなく答えた。
サスケとしてはそんな事にはもう
興味はなかった。
今興味があるのは、扉の向こうの
大きな存在。
たったそれだけだった。