「クリス――――ッ!!!!!」 堅く握り締めたこぶしに空気の波動を絡ませ、勢いよく振りかざす。クリスは紙一重で軽やかに避けたが、空気の波は奥にある瓦礫につきささり、クリスの頬も傷つけた。 「なるほどね…音じゃなく、空気を操るんだ…。音は空気の振動だものね…。」ウィルは空振りをして態勢を崩したがすぐに振り替える。眉間にしわをよせ、その目は冷静さを失っていた。
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