俺は…これで……
よかったんだよな?
…サラ
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宇宙暦1969年。
ラフマイール帝国。
この国も、かつては緑に囲まれ、平和そのものの、まさに理想の国であった…前国王カイン3世夫妻が息子であるルシファー王子に殺されるまでは。
ルシファーは、王属機関でありこの国の軍隊である『ジュピトリア』により取り押さえられ、国民には死刑と報道された。
その後、彼についてはジュピトリアにより全記録を抹消され、国王夫妻の事件に関しても真相は闇の中となってしまった。
時期国王には、ルシファーの弟であるアルファス王子が就任した。
しかしこの王子、意志が弱く、政治を主導することはできなかった。
そして『ジュピトリア』上層部による独裁政治が始まる…これがこの国の荒廃の原因となっていくことも知らずに。
アルファスが王となってからは、国内は混乱による紛争や内戦が絶えず、酷い状況であった。
また、隣国からの圧力も次第に大きくなっていった。
そして、それらの事件の影には必ず『ジュピトリア』の姿があった…。
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そんな中、ジュピトリアは巨大な軍事要塞『イージス』を持っており、そこで兵達は日常の職務をこなしていた。
また、士官学校もあり、志願兵の中でも優秀な者は入学が許された。
そこにある射撃場で…この国の運命を変えることとなる2人の人物が出会うこととなる。
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(2)へ続く