もしもあの時………
もしも一言………
そんな想いは誰にもあると思っています。
いつかこの小説があなたに届きますように。
「あっもしもし。よーぉ!カズ!今日は何してるんだよ?」
僕の携帯の向こうの相手は
小中高と同じ学校に進んだ、まさに腐れ縁の親友の
小島一樹
「俺か?」
「電話してんだから、おまえに聞いてるの当たり前だろ!」
「あっ!そうか。今さこの前も話した、選挙の運転手のバイトだよ。」
そう彼は県議会議員の選挙の応援カーのバイトをしていた。
「そう言えば、そんな事言ってたよな!今運転中じゃヤバクない?」
「あー今さ、ちょうど演説してっから平気さぁー」
「じゃあ今はヒマ人してねーのか。」
「まぁね!そうだ!それより今日の夜空いてる?」
「空いてるは、空いてるよ。」
「じゃあさ智也空けて置いてよ!」
そう俺の名前は佐藤智也。
最近、淋しい想いをしたばかりだった。
「なんだよ〜 またゲーセンとかならパスだよ」
「違う!違う!一緒にバイトしてるコンパニオンの子とメシ食うから、一緒に行こうぜ!」
「マジで!もちろん参加致します。」
「じゃあさ、バイト終わったら連絡すっから待ってて!」
「おう!分かった!またなぁ〜」
「んじゃ後で」
まさかこの後出会う子が俺の人生を
変えてくれる運命の子などとは思いもしなく
俺は夜の事が楽しみでニコニコしていた。