君の笑顔が好きでした。
君の笑顔は、
まるで、
太陽のようで、
月光のようで、
道のようで、
本のようで、
服のようで、
水のようで。
いつも優しく笑いかけては、
あたしに
輝きや、
憧れや、
決意や、
知識や、
温かさや、
透明さ
を教えてくれました。
そんな君を、好きになりました。
君は頭を撫でるのが好きで良く、
あたしの頭をグシャグシャと乱しました。
あの時はそれが嫌だった。
だって、髪型が崩れるんですもの。
君には、いつでも一番可愛い姿を見てもらいたかったから。
君は欲張りで良く、
あたしのお弁当のおかずを持って行きました。
あの時はそれが嫌だった。
だって、君は嬉しそうなんですもの。
君が望むならあたしはどんなおかずだって作るのに。
母に嫉妬していたんです。
ねぇ?
あたし、大馬鹿だよ。
今になって気づいた。
あの何気無い日々は、幸せだったんだね。
他愛ない口喧嘩も、肩が触れあって笑うことも、目が合うことでさえ。
全部、
全部全部全部幸せ。
あの頃に、戻りたいな。
そしたら、言うんだ。
《ずっと友達でいようね。》